今年の残暑は厳しく、連日「生命の危険を感じる」ほどで、昼夜を問わずエアコンのフル稼働状態が続いています。それではエアコンの「寿命」はどれくらいなのでしょうか。また、寿命を延ばすためには日頃、どのような使い方をすればいいのか。
ダイキン工業コーポレートコミュニケーション室広報グループの重政周之(しげまさ・ちかし)さんに伺いました。
エアコンの「設計上の標準使用期間」は10年間
「ルームエアコンの寿命は、設計上の標準使用期間の10年が目安とされています。設計上の使用期間とは、運転時間や温度・湿度など、JISに定められた標準的な使用条件(※以下に記載)に基づくご使用において、製造した年から安全上支障なく使える標準的な期間をいいます。 設計上の標準使用期間の使用条件と異なる使い方や、本来の使用目的以外で使うなどした場合、『寿命』は短くなってしまう可能性もあります。また、ルームエアコンの製造年は、一般的に室内ユニット下部の機械銘板に西暦4桁で表示しています」(重政さん) ※標準的な使用条件(東京をモデルとした場合)
▼冷房使用時の室外温度が35℃で室内温度を27℃に設定、6月2日から9月21日までの112日間、1日あたり9時間(年間1008時間)運転した場合を想定。 ▼暖房使用時の室外温度が7℃で室内温度を20℃に設定、10月28日から4月14日までの169日間、1日あたり7時間(年間1183時間)運転した場合を想定。
それでは、エアコンに「寿命がきたと考えられる症状」にはどのようなものがあるのでしょうか。 「お使いいただいている運転時間の長さにもよりますが、冷えづらくなってきた、聞き慣れない音がするようになってきた、電源コードやプラグが異常に熱い、ブレーカーが頻繁に落ちる、――といった症状が考えられます。 その場合は故障や事故防止のため、使用を中止し、電源プラグを抜くかブレーカーを切ってから、必ずお買い上げの販売店に点検・修理をご相談ください。 家庭用ルームエアコンの保証期間は、お買い上げ日から1年間、冷媒系統部分については5年間になります。また、ルームエアコンにはその製品の機能を維持するために必要な『補修用性能部品』がありますが、その保有期限は製造打ち切り後10年間となっていますので、ご注意ください」(重政さん)
Source : 国内 – Yahoo!ニュース